発毛診断士による頭皮に関する情報コラム
フケの原因と対策・フケと抜け毛の関連性
きちんと洗髪していてもフケがでる等フケでお悩みの方も多いと思います。フケがでるには原因があり、きちんと対応することで予防することができます。フケは薄毛とも関連性がありますので、気になる「フケ」対策のポイントについてお話しします。
こんにちは、発毛診断士 佐野正弥です。
今回はフケの原因とフケの予防方法・対策方法についてご説明します。
また意外だと思われる方も多いと思いますが、実はフケと抜け毛には関連性があります。
その部分についても詳しくご説明します。
■フケと抜け毛
意外と知られていないことですが、フケを放置しておくと抜け毛が増え薄毛になることもあります。
そもそもフケとは何でしょうか?
フケは頭皮の角質です。
必要無くなった皮膚が剥がれ落ちる、新陳代謝によるものですので誰でもある自然現象であり、髪が抜けて生えてくる発毛サイクルの中で抜ける髪もいわば新陳代謝によるものです。つまりフケと抜け毛には最低必要なものがあります。
しかし「多過ぎるフケ」は多過ぎる抜け毛を誘発するのです。
■フケの原因
いわゆるフケ症と呼ばれる症状は、一般に通常よりもフケの量が増え痒みが伴います。
痒いがために引っ掻いたりすると、頭皮が傷つきます。そしてそこから雑菌が入り易くなります。
すると毛穴内部が炎症になり易く、そこから不要な抜け毛へとつながり、結果的に発毛サイクルを阻害する原因となるのです。
さらにフケの原因には、「毛包ダニ」と呼ばれる生きたダニも関係していることもあります。
毛包ダニはカビの一種ですが、誰にでも常駐する菌ですので、いくら清潔にしていてもこの毛包ダニを抱えているのです。
このダニは、皮脂の多い箇所に多く生息します。つまり頭皮、顔、背中等に多く、皮脂を餌に常駐します。
この毛包ダニの数が多くなり過ぎると、フケが多くなり過ぎたり抜け毛が増えてきたりするのです。
なぜ毛包ダニが増えていくのでしょうか?
その原因には多々ありますが、主な原因は、生活サイクルが不規則であるためホルモンバランスが悪くなり、身体の機能低下するためです。また適切な洗髪を怠っているため、頭皮が不衛生なままであったり、髪が濡れたまま放置していたりしますと、皮脂を食べて生存する毛包ダニがたちまち増殖するのです。
すると角質が滅びるサイクルが早まり、フケが異常発生するのです。
一般的に、フケ症の人は毛包ダニの常駐がとても増えています。
フケには多数の白い薄片が肩口に落ちる一般的なドライタイプのフケ症、また、皮脂にこびりつくウェットタイプのフケ症があります。いずれもこの状態では頭皮の皮脂分泌も適正ではありません。
■フケの予防と対策
育毛の努力を無駄にしてしまうフケの異常発生を改善するためにはどうしたらいいのでしょうか?
それには適切な頭皮ケアと身体の中からの働きかけが必要になってきます。
▼対策その1)適切な頭皮ケア
ご自身の頭皮にあった育毛用のシャンプーを使うことが大切です。
安価なシャンプーの場合、洗浄成分に身体に有害な成分を使用しています。
代表的なものが界面活性剤と呼ばれる洗浄成分ですが、石油系の界面活性剤は価格も非常に安価なため多数のシャンプーに使用されておりますが、日常よく使う誰でもご存じの一流ブランド名のシャンプーでさえも使われています。
この洗浄成分は大量生産され安いのですが、洗浄力も大変強いため洗車用洗剤にも使われているのです。
皮膚が敏感な方が使用すると使うたびに痒みが強くなってきます。
さらにこうした界面活性剤成分は毒素となり身体にたまりやすく、病気を引き起こす原因となると言われております。身体を構成している成分は水がほとんどですが、この水分が汚れてくるためです。
頭皮のことを考えた育毛シャンプーなどはこうした石油系の界面活性剤は使用していないことが多く、髪を育てるために徹底されています。髪に優しい界面活性剤を最低限使い、さらに育毛剤に使用される育毛成分を入れたりしています。しかしながら当然、価格も高価になりますが、長期的な視野で見た場合、高価でも安全なシャンプーを使用したほうがご自身の健康にも寄与すると思います。
▼対策その2)身体の中からの働きかけ
【A】食生活の改善
まず食生活を見直すことが優先です。
辛い味の食べ物や脂質の多い食事は、過度の皮脂分泌を促します。
ですからフケ症の方は、~辛い系の食べ物はなるべく避けたほうが賢明です。
なるべく和食中心の生活にすることが重要です。
また食べ物を消化する胃の負担を軽くするために良く噛むことを忘れないでください。
これは、肥満防止にもつながります。
お酒好きな方は、できるだけアルコール分を控えましょう。
フルーツ、特にリンゴなどを1日1個食べビタミンとミネラルを補給します。
リンゴ1つは1日の身体に必要な栄養素のほとんどを含んでおりますので栄養不足になりにくいのです。
【B】水を飲みましょう
水をもっと飲みましょう。
これは解毒作用が目的です。
水を飲まない方がときどきいらっしゃいますが、水を多く飲むことは非常に重要です。
なぜ水を飲まなければならないのでしょうか?
理由はたくさんありますが主に以下があげられます。
1.生命維持
2.腎臓や尿路の結石予防
3.体内の浄化作用
4.老化防止、若返り効果
5.胸焼け、腰痛、関節痛、大腸炎の痛み、心臓の痛み、偏頭痛、喘息を防ぐ
6.高血圧の抑制
7.身体を引き締める
1日に2リットル程度の水を飲むことで、膀胱がん、腎臓がんの発症は、水を飲まない人よりも7割以上減るそうです。
日々の食事で有害物質を食べてしまったとしても、水を普段から多く飲んでいる方は、有害物質の濃度が低くなるため、悪影響を受けにくくなります。水をたくさん飲むと下痢しやすいという場合は、起床直後、お昼、夕方に最低コップの一杯の水を飲むだけで、サラサラの血液になりやすくなります。
やろうと思えば誰でもできる簡単なことですので、ぜひ習慣化してほしいと思います。
水は体を構成する成分のひとつです。
例えばお酒を飲めば飲むほど血液は濁っていきます。
しかし水を飲めば浄化するわけです。
酔いやすいという方は、お酒一杯飲むごとにコップ一杯の水を飲むと翌朝悪酔いしにくくなるでしょう。
水は老廃物や有害物質を尿で排泄し、血液量増加と循環を高めますが、これが過剰なフケや抜け毛を減らすことで、育毛にとっても基本となります。なぜならサラサラの血液にしてあげることで頭皮下の毛細血管へ栄養分と酸素を運び、そこから毛髪が育つからです。血液自体が濁っていたら育毛効果に個人差があるのは当然です。
血栓症を防ぐ効果があるのも見逃せません。
水分が不足すると血液が濃縮され血栓が出来やすくなります。
血栓が脳の血管に詰まれば脳梗塞に、心臓の冠動脈に詰まれば、心筋梗塞になります。
そこで入浴前後、就寝前、起床時に飲む一杯の水です。
人間の細胞は、絶えず新陳代謝で入れ替わっていると推測され、2~3年の間に殆どの身体の成分は入れ替っているとのことです。水を日常飲むことで、慢性的な病気も予防でき、フケや抜け毛だけでなく、育毛効果にも加速がつくと思います。
水は美人をつくる元でもあります。水ばかり飲むと太るというのは誤解です。
美しく、健康な素肌を保つためには、肌に栄養を与え、同時に肌から老廃物を取り除かなければなりません。
このためには充分な水を飲む事が不可欠です。
若い頃は食事時、必ず水を求めていた覚えはないでしょうか。
これは生命力を維持するために、肉体が自然に欲する欲求であると考えられます。
年をとるにつれ、水分を自然に補ろうという肉体の欲求が低下してくるものなのかもしれません。
【C】納豆を食べるようにしましょう
また、朝はなるべく納豆を食べるようにしましょう。
髪が蛋白質で構成されているために納豆は育毛効果が最も高い食品です。
また酵素の働きにより、脳梗塞や心筋梗塞などの原因になる血栓を溶かしてくれます。
老化防止、各種ビタミン(K2,E,B)、リノール酸で動脈硬化の防止、カルシウム、等々、これも血液循環を良くする効果もあります。
定期的に常食とすることでフケや抜け毛を緩和してくれる育毛効果も期待できます。
【D】しっかり睡眠をとりましょう
最後に大事なのことは睡眠です。
睡眠は熟睡できるか出来ないかで髪の発育も大きく異なってきます。
就寝1時間前にはパソコンやスマートフォンなどのIT機器は使用しないようにしましょう。
就寝前に明るいディスプレーを見続けていると体内時計が狂いやすく深い睡眠が得られにくいことが研究でも分かっています。
皮脂分泌と睡眠時間は深い因果関係がありますので注意しましょう。